皆さん大型連休(GW)はどうお過ごしされたでしょうか?

福井県をはじめとする北陸地域は兼業農家が多いので、GWは田植えの方も多いかと思います。

私(F)の地区も福井県内で有数の米どころ坂井平野に位置しており、水稲を中心とした県内有数の農業地帯です。

国営九頭竜川下流農業水利事業をはじめとしたほ場整備※1も完了して、地域ごとに形成された営農組織が営農を担っています。

普段は農業法人のプロ農家の方々が営農の殆どをこなしていますが、繁忙期である田植え時期は人手が不足するので集落総出で協力します。私も昨年から本格的に参加しております!!

※1 ほ場整備は水田やその周辺の整備を総合的に実施することで、大型機械の導入を可能とし営農の効率化が生産コストの低減、担い手への農地集積の促進を図ることを目的とする。

 

ファーマーの朝は早いです。早朝6:30から出陣です!!

ほ場整備の設計を行う上で、実際に田植えを体験してユーザー目線で考察することは非常に有効です。

ほ場整備を設計している若手社員の中には田植えを経験したことのないメンバーも多いので、経験させてあげたいと感じる今日この頃・・・

 

田植え機には最新のGPS機器が設置されており、田植えをサポートしてくれます。

 

 

田んぼ非常にはぬかるんでおり、ハンドルがとられ易く、さらに水が張っていることで直進感覚を見失い易くて、初心者は手動運転でまっすぐ走らせるのは至難の業です。

しかし、基本的にGPS装置があればまっすぐに進んでくれます!

カーナビ等ではおなじみの機能ですね。さらに最近ドローンで注目されているRTK※2を組合せれば、数㎝の誤差で走行可能とのこと。

私の集落では、予算上の都合でトラクターはRTKで運用していますが、田植え機についてはGPSのみでの運用とのこと。なお、田植え機については、苗詰り(不発)が起こる場合があるので完全に機械任せにはできないとのこと(この辺の情報は勉強になります)

 

 

※2 RTK:Real Time Kinematicの省略形で、「相対即位」と呼ばれる測定方法のひとつ。固定局と移動局の2つの受信機で4つ以上の衛星から信号を受信する技術で、2つの受信機の間で情報をやりとりしてズレを補正することで、単独測位よりも精度の高い位置情報を得ることができます。

 

 

直線区間はフルスロットルでガンガン飛ばします!!

ターンの回数はできるだけ少ない方が効率的なことが身に染みて体感できます。

以下、設計基準「ほ場整備」より抜粋

耕区の長辺長を決定する要因は、田面の用排水と農業機械の作業効率である。
農業機械については、耕区の長辺長が長ければ長いほど農業機械のターン回数
が少なくなることから効率的な作業が可能となる一方、適時の資材の積み込み
や収穫物の積み下ろしが難しくなることを考慮した上で決定する必要がある。

用排水操作では、耕区の長辺長が長くなるとかん水よりも排水の迅速な排出
が難しくなるため、耕区の長辺長の決定は主として田面排水の難易によって決
まると考えてよく、大区画水田の調査結果等からみると、耕区の長辺長を 100
~150m とするのが適当である。

 

ただし、私の地区でも設計基準を参考に耕区の長辺長が100m~150mでつくられていますが、平坦で風が強い場所のため、水稲の場合、水が偏ってしまうという問題があります。

このため、水稲の場合は一時的に仮設の畦を設けたり、排水口を追加する等の工夫しています。一方で水田転換畑で麦・大豆を作付けする場合は区画は大きい程良いとのこと。

私の集落ではブロックローテーションで水稲と麦・大豆の作付けを毎年あるいは数年ごとに交互に行うため、この度に相反するほ場条件に対応する必要があります。

 

農研機構や機械メーカー等ではスマート農業の一環として全自動制御による無人化の研究も進めらています。完全自動走行を実現するためには、ほ場及び周辺道路の3次元点群データを生成・活用して、走行シュミレーションを繰り返し、自動走行に適した隅切り(曲がり軌道)や昇降路を設計することが重要と聞いたことがあります。

人口減少問題に直面してく上で、今後のほ場整備(農業土木)は、如何にスマート農業に対応するかが鍵ですね。

 

 


このたびの令和6年能登半島地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

被害を受けられた皆様の安全と1日でも早く平穏な生活に戻られますことを心よりお祈り申し上げます。

 


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