弊社では、従来手法による測量と並行して、3次元モデルの検証も進めています!!今回、ご紹介するのは、農地災害の現場(H29年被災)の3次元モデルです。

図1 3次元モデルの作成例(平成29年度 農地災害現場 H地区)

3次元モデルを用いれば、図1のように、3次元データ上で任意の箇所の寸法を計測して表記することが可能です。特に、このような災害現場においては、被災直後の現況把握が迅速にできるというメリットがあります。

 

写真1 ドローンによる空撮画像(平成29年度 農地災害現場 H地区)

ドローンによる実際の被災状況の写真です。様々な角度から撮影し、これらの画像データから点群データを生成します。なお、これくらいの被災規模になると、人による地上からの撮影では、被災箇所全体を写すのはほぼ不可能です。この現場は、ドローンのメリットが大いに発揮された例といえるでしょう。

 

図2 3次元モデルによる断面作成

3次元モデルでは、任意の箇所で断面形状を取得できます(図2)。このため、複雑な地形における縦・横断測量の効率化が期待できます。精度については、草木等の障害物がなければ、土量計算を平均断面法で行う場合の精度としては十分かと思います。

 

図3 3次元モデルの視覚効果

3次元モデルでは、2次元の図面では不可能な視覚効果が得られます(図3)。このため、2次元では表現し難い複雑な形状でも、3次元モデルにすることで容易に表現できます。

 

図4 3次元モデルによる地形の解析

点群データを基にTIN(不整三角網)を生成することで地形の解析が可能となります(図4)。実際、比較的規模が大きい建設工事の現場では、土の量を管理するために3次元モデルが使用されています。

今回は、写真撮影のアングルや地上標定点の配置等を工夫した結果、これまでで最も地形を忠実に再現できたかなと思います。この調子でこれからも3次元に取り組んでいきたいですね!!